2015-06-27 update
バイエルってよく聞くけど、何ですか?‐コラム9
ピアノ教室の定番バイエル。名前はよく聞くけど、実はよく知らない方も多いのでは?
ピアノ教室といえばバイエル。
最近はそうでもないかもしれませんが、昔はそんな印象がありました。
バイエル。
「ええ、有名ですね。知ってます、ハイ。」
でも名前はよく聞くけど実はよく知らない。
そんな人も結構いるのではないでしょうか?
そもそもバイエルってなに?
そんなあなたへ。
バイエル。
お弁当やビールのお供に嬉しいアレではありません。
まず、“バイエル”は人の名前です。
そこから!?って思ったあなたはこの記事を読む必要はないかもしれませんネ。
フェルディナント・バイエル(1803~1863)というドイツ人のお名前なんです。
ピアニストであり作曲家でもあったフェルディナント・バイエルさん。
教育者としても活躍し、ピアノのための小品をたくさん残しました。
この方が著した『ピアノ奏法入門』がいわゆるバイエル教則本なんです。
よく「バイエル」と呼ばれるのはこの教則本のことを指すのですね。
このバイエル教則本が最初に日本にやってきたのは明治13年(1880年)でした。
もたらしたのはルーサー・ホワイティング・メーソンというアメリカ人の方。
今の東京藝大にあたる音楽取調掛に赴任してきた音楽教師の方だったんですよ。
当時はアメリカから輸入した英訳のものが使われていたそうです。
その後も『バイエル』は長らくピアノ教本の定番として親しまれてきたのです。
ところで、日本でこそ有名なバイエル。
実は海外ではほとんど使われていないってご存知でしたか?
この教本が今も使われているのは日本と韓国ぐらいなのだとか。
とはいえ、日本では昔から定番中の定番。
ピアノ教室には昔ピアノを習っていたという方もたくさんいらっしゃいます。
中には「娘にもバイエルから習わせたい」というお声もけっこう聞くんですよ。
今から200年以上も前に、遠く離れたドイツに生まれたバイエルさん。
ご自身の教則本がこんなにも長く愛されて、きっと幸せでしょうね。
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