2015-08-15 update
ソナタとソナチネって、何が違うの?‐コラム25
名前は似てるけど、どう違うのでしょうか?
ピアノ教室の定番に『ソナチネアルバム』というピアノ曲集があります。
教室に通い始めて、少し弾けるようになった頃に弾く方も多いかと思います。
その名の通り、ソナチネという曲がたくさん載っている曲集ですね。
さて、ソナタという曲もよく聞きますよね。
ソナチネとソナタ、なにやら似た名前ですが何が違うのかご存知ですか?
結論から言うとソナチネとは「小さいソナタ」という意味なんです。
ソナタの語尾に -ine を付けて“小さい”という意味が加わった言葉ですね。
日本語で言うと「ソナタちゃん」みたいな感じでしょうか。
一方、例えば「ピアノソナタ」と聞くと、
ベートヴェンの月光や熱情などの大曲を思い浮かべる方も多いかもしれません。
ソナタの正確な意味合いは時代によって変わりますので、ここでは割愛します。
曲の形式名、ジャンル名のようなものです。
では小さいソナタ「ソナチネ」はというと
・技術的にやさしく、長さも短い
・作りがシンプルで簡略化されていたりする
といった特徴があります。
つまり初級者向けのソナタなんですね。
なので、ピアノ教室でも昔からよく弾かれてきました。
発表会でもよく耳にする、定番のソナチネなんてのもありますよね。
ただ、ラヴェルやブゾーニなどは
鑑賞に堪える芸術作品としてのソナチネも書いています。
『ソナチネアルバム』などに収録されているようなソナチネは、
ベートーヴェンのソナタのような大曲の、縮図みたいなところがあります。
初級者の方でも、やさしい曲を通して、
音楽の基本的な作りを学べるのもソナチネの良いところなんですね。
最近の流行の曲も良いですが、こうした古典もぜひ弾いてみて下さいね。
ちなみに日本では昔、ソナタは“奏鳴曲”と訳されていました。
ではソナチネはなんでしょう?
そう、もちろん“小奏鳴曲”でした。
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