ユーフォニアムの選び方
2018-10-16 update
「ユーフォニアム・・・UFO?」ユーフォニアムを吹いている方は、誰もが経験したことがあるのではないでしょうか。フルートやトランペットなどと比べ知名度が低いこの楽器ですが、吹奏楽においては、そのやわらかい音色を活かした美しいメロディやオブリガードを奏で、英国式ブラスバンドではソロにメロディにと縦横無尽の活躍を見せる、とても魅力的な楽器です。
オーケストラでもホルストの惑星のテナーチューバパートなどとして、ごくまれに登場します。
管楽器選びの教科書もご覧ください
ご購入のポイント
学校の備品には安価な3本ピストンや並列式4本ピストンの楽器がよく見られます。しかし3本ピストンは音域や音程の正確さに限界があり、また並列式4本ピストンは4番を力の弱い小指でおさえるため、速い運指に限界があります。
ですので自分の楽器を持つ場合には、4番ピストンを左手でおさえるサイドアクション式のものをおすすめします。サイドアクション式はほとんどの楽器が太管です。
ピストン以外には、後述するコンペンセイティングシステムの有無も考慮しましょう。
まれにラッカー仕上げの楽器もありますが、ほとんどの場合は銀メッキ仕上げです。
おすすめユーフォニアム
中級ランクコンペなし(30万円台)
ヤマハYEP-621S
中級ランクコンペあり(60万円台)
ヤマハYEP-642S
上級ランク(80万円台~)
ヤマハYEP-842S ベッソンSovereign、Prestige ウィルソンTA2900BS
主なメーカー
ヤマハ/YAMAHA |
ベッソン/Besson |
ウィルソン/Willson |
ユーフォニアムまめ知識
コンペンセイティングシステム
コンペンセイティングシステム(CompensatingSystem、通称コンペ)とは、4番ピストンと1~3番ピストンを併用する運指の、通常では上ずってしまう低音域の音程を補正する機構のことです。それほど使う音域ではないのですが、あると何かと便利な機能です。この機構のためにピストンが長くなったり、管が増えたりするため、抵抗感や重量が増します。
[コンペ付き=いい楽器]という考えがありますが、ただコンペがついているからいい、というわけではなく
[コンペ付き⇒メーカーは優れた楽器を求める奏者が使用することを想定している⇒開発に力が入っているので=いい楽器]と言えると思います。
ヤマハではYEP-642S以上、ベッソンではSovereign以上の機種から採用されています。
シャンクの違い
ユーフォニアムのマウスピースレシーバーには「太管(LargeShank)」と「細管(SmallShank)」があります。それぞれサイズが違うため、例えば太管用のマウスピースを細管レシーバーの楽器に入れようとしても合いません。新しくマウスピースを購入するときには間違えないよう注意が必要です。
また一部の海外製の楽器には「中細管(EuropeanShank)」もあります。日本で購入された楽器はまず大丈夫ですが、海外の中古楽器はまれにこの中細管のときがあるので、確認が必要です。
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